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開発学を学ぶ大学4年生が、キャリアについて今、考えていること

Writer's picture: herstorytokyoherstorytokyo

はじめまして!

現在都内大学で開発学を学んでいる4年生、春から新社会人のNozoです。

大学時代には、学生団体に所属しガーナへ渡航したり、国際援助機関でインターンをしたり、イギリスサセックス大学で国際開発を学んだりしまました。

この記事では、私の人生観を変えた、就活を目前に控えた大学3年生、パリ旅行中に起きた個人的大事件を元に、22歳現時点での人生との向き合い方をお話しさせていただきます!


パリの夜明けに訪れた大ピンチ


私は大学3年生の2019年9月から2020年の3月末まで、イギリスの大学に開発学を学ぶために交換留学をしていました。

留学が始まって数ヶ月がたち、就活の文字が脳裏にチラつき始める冬休みに、ヨーロッパ留学の特権を生かし、いくつかの国を回る旅をしました。これはその旅先の一つ、パリで起きた事件のお話です。


友人と数日間、憧れの地パリを満喫した後、私は次の旅先であるオランダへ向かうバスに乗るため、一人でバス停を目指していました。

旅費を最小限に抑えるため、チケットをとったのは、パリ郊外を朝7時すぎに出発するバス。

パリの中心地をまだ夜が明けないうちに出発し、電車か路線バスを利用して移動しなくてはいけませんでした。


電車に乗ろうと駅に行ったらまず最初のびっくり。駅員、バス運転手のストライキのため、電車もバスも運行を停止していたのです!

歩いて行くには不可能な距離。

駅が広すぎて、唯一の手段であるタクシーやUberを拾える場所もわからないし、仮に見つけられたとしても、同じように困っている人たちで溢れかえっているため、バスに間に合うように運転してくれるタクシーやUberを捕まえることができるかもわかりません。

街の表示もほぼフランス語でわからないし、人に話しかけても英語が通じない。

それに加えて、駅中をうろうろ歩きまわっていたら、持っていたスーツケースが壊れてしまいました。


絶体絶命の大ピンチ。

信頼を置いている、日本にいる家族や友達に助けを求めたところで何の解決にもなりません。


自分でなんとかしなくちゃ、誰も助けてくれないんだから。

ここで感じた大きな「孤独」が、私の人生観を形作るきっかけになりました。


誰のための人生?自分が本当にやりたいことは何?


私のキャリアについて少し触れておくと、私は大学入学時から国際協力に興味があり、開発学の勉強を続けてきました。

開発学を学べる大学に入学し、ガーナに足を運ぶ経験をもらったり、政府系機関でインターンをさせてもらったり、開発学の本場イギリスで学ぶ機会をもらったり。

勉強を続けて行けば行くほど、「就活」にかかるプレッシャーがどんどん膨れ上がっていました。

こんな経験をさせてもらった私は、どういう仕事につくべきなのか?

どういう仕事につけばみんなの期待を裏切らないのか?

そんなことで頭がいっぱいで、就活を考えるといつもお腹の奥底がキュウーっと締めつるけられるような感覚を覚えていました。


そんな状況で起きたこのパリでの出来事、そして感じた大きな「孤独」。

なんとかUberを捕まえ、Google翻訳で行き先やバスの時間を伝え、間に合ったバスに乗り、オランダまでの7時間の道中で、この「孤独」はある種の「希望」に変化しました。


この孤独の原因は、思った以上に人って私に関心がないんだな、ということにありました。

ここから転じて、「あれ、ということは、私、周りの目を気にして生きる必要ないんじゃない?」そう思うようになったのです。


じゃあ、周りの目や今までの経験、今の自分の理想を一旦全部無視して、これから、何をしたいのか。

そう考えた時に出てきた私のwantは、「自分」を豊かにする、ことでした。

中1から毎日つけている日記、心に溜まっていることを書き出す文章、心が動かされた瞬間を切り取って描く絵。

就いている仕事や役職が「自分」ではない。

その仕事や役職を通して得る出会い、経験、考え、が私を作っていく。

自分から出てくる文章や表現が「自分」であって、その自分をだんだんと「更新」していきたい。表現の幅が広げて、より豊富な知識を持ち、いろんな人に学びを与えられる存在になりたい。

それが自分のwantである、「自分」を豊かにすること、だと考えました。


じゃあそのwantをどうやって形にしていくのか?


この時から、時に自分の心の奥底にあった「就活」の二文字が違う意味を持つようになりました。

理想の自分に近づくために、どんな経験をしたいのか、どういう人と出会いたいのか、という抽象的な思考の切り口から、将来ありたい姿、そしてありたい姿に近づくために具体的にやりたいことを、考えるようになったのです。

自分を作る材料を生み出すのが仕事。

今までの経験に見合う人になるため、周りからの期待に応えるため、ではなく、自分が好きな自分でいるために、どういう仕事をしたいんだろう。

初めて自分の軸で自分の仕事を選ぶ就活へ、一歩を踏み出せた気がしました。


私にとって大切な要素だったのは、いろんなバックグラウンドを持った人と話して、いろんな場所でいろんな経験をすること。

一つの場所に縛られず、いろんな挑戦を続けられること。

自分の中でたくさん吟味した結果、まずは、興味のあった新興国へのビジネス展開に様々な方法で携われる上に、海外赴任のチャンスもあり、自分の英語も重宝されるであろう、日系の金融機関でファーストキャリアをスタートすることに決めました。


大学入学時、留学前は全く想像できなかったキャリア。

でも自分の中で確固たる軸を見つけられたからこそ、今は心の底から自分の選択に満足しているし、留学中の学び、そして、留学中に出会った、たくさんのロールモデルの方々のおかげで、当時からは考えられないほど広い視点から、ワクワクしながら、夢を描けている自分がいます。


人生は長く、夢をかなえるチャンスや方法はたくさんある。

私の挑戦はまだまだ道半ばです。

これからもこのパリで感じた「孤独」をたまに心に呼び起こし、周りの目を気にすることなく、夢を絶やさず、少しずつ、でも着実に、前に進んでいこう!と意気込んでいます。


〈追記〉

インスタグラムでソーシャルグッド、性的同意、気候変動等について情報発信をしている大学生、Kyokoちゃん(@kyoko_ordinary)のpodcastで、もう少し詳しく、大学4年間を通して得た経験(ガーナへの渡航や留学、政府機関でのインターン等)と、そこから考えたことをお話しさせていただきました。興味のある方はぜひご確認ください!


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